築15年の比較的新しいマンション住戸のフルリノベーションをした計画です。新オーナーは2人の小さなお子様がいるご夫婦で、ご主人の職場とお子様の幼稚園に近いこと、将来的に売却する際の条件の良さからこの物件を選定されました。

 

改修前はリビング・ダイニング・キッチン、引き戸で区切られる和室、2つの個室、サニタリーがある間取りに、扉や収納は木目調のプリント合板、床は木目調のシートフローリングや石調の塩ビシートなどの偽物素材が多く使われた、いわゆるよくあるファミリータイプの間取りと仕様でした。

 

前オーナーの生活感を完全に消し去るため、すべての床・壁・天井と扉の仕上げを一新し、キッチン、風呂、洗面、トイレを交換しました。また、生活環境を改善するため、和室を撤去しリビング・ダイニングを拡張し、暗く閉鎖的だった廊下は框戸と室内窓を設けて明るく開放的にし、２つの収納とパントリーを追加し利便性を高めました。間取りをご家族の生活スタイルにフィットさせることに加えて、仕上げ、性能の両面をアップグレードすることで住戸そのものの価値を高めました。

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ご家族にとって最も大切なくつろぎの空間になる、リビング・ダイニングの壁は、グレーの塗り壁に5mm幅のブラックの目地を縦横600mm間隔のグリッド状に入れたシンプルながらインパクトのあるデザインです。デザイナーの奥様と素材や色、目地のパターンを吟味した甲斐があり、この住戸で最も特徴で個性のある素敵なアクセントウォールが出来上がりました。

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